20111031

「宝物を、握っている」

ライター:なお

職場のアルバイトの女子大生が、5日間の介護実習を終えて出勤してきました。
最近は教職を取るにもいろいろ大変らしくて、こんなものも必修として入っているの
だそうです。

「私、学校の先生になりたいんで、なんで介護実習なんか行かなきゃいけないんでし
ょう…。」
あれこれ言いながらお休みに入った彼女でしたが、実習を終えて出勤してきたときに
は、なんとも柔和な空気になっています。
「お休み、ありがとうございました」なんて言いながら、おいしそうなお菓子をそっ
と差し出してきました。

「どうだった?」と聞いてみましたら、おばあちゃん、おじいちゃんたちと直接触れ
合って、とてもよい体験を沢山してきたとのこと。
音大の声楽科に通っている彼女は、施設の職員さんのギターに合わせて、実習の最後
に、おばあちゃんたちの前で歌を歌ってあげたそうです。
そのとき、涙を流して聴いてくれたおばあちゃんたちがいて、
「私もマジ、やばかったですよ〜」と話す彼女の周囲の空気は、とってもほっこりし
ていて、きらきら、つるつるしている感じがしていたんですね。

歌をやっていて、本当によかったね〜。
そして、人と人とがつながるのって、本当に嬉しくて、あったかいよね〜。
そんなことを、すごく感覚を共にしながら、語り合ったのでした。

何かを上達させるために、ストイックな鍛錬を積むことはとっても大事だけれど、こ
んなふうに嬉しい体験を積み重ねて磨かれたスペシャリストもまた、深みがあって、
豊かな感性を持てるのだろうな、と思いながら、私もニコニコして、彼女を眺めてい
たのでした。
ときに、あれ?なんでこんな物を持って、私は歩いているのだろう、と迷うときも、
ありますよね?
でもこうして、自分が何気なく握っていたもので、誰かをほっこり、幸せな気持ちに
出来るのだとしたら、よく分からず握っているものも、なかなか素敵だと思いました

「コーチング」を握って歩いている私たち。
きっと何かの意味があって、導かれて、これを握っているのだと思っています。
「あ〜、私、このときのために、これを握っていたんだな〜」と、そんなことを、深
く実感できるような体験を、もっともっと積んでいきたいと思いました。