ライター:なお
皆様は、普段一緒にいる仲間の「強み」について考えたことがありますか?生きていればいろいろな集団に所属することになりますね。
産まれて最初に所属する集団は家族だといわれているし、そのあとも学校、友人同士、職場、何かのサークル、あるいは恋人同士や夫婦など、考えてみれば私たちは産まれてから死ぬまでの間に本当に多くの「仲間」と共に過ごしているのです。
では、普段から顔をつき合わせているその「仲間」に対して、私たちはどんな思いを持っているでしょうか。
もちろん、よいところも沢山あるでしょうけれど、例えば「もっとこんなふうになってくれたらよいのに」とか、更には「気に入らないけれど職場だから仕方なく一緒に仕事をしている」とか、ついつい色々な思いを抱いてしまいがちですよね。
もちろん私にも少なからずそのような経験はありましたが、せっかく学んでいるコーチングのエッセンスを活かし、ちょっとおもしろい活動に取り組んでみましたので、ここにそのエピソードを書かせていただこうと思います。
せっかく何かのご縁で、こうして同じ時期に同じ机を囲んで仕事をしている仲間になりました。それならその仲間同士お互いの強みをしっかりと認識し、更によい人間関係を構築して仕事のパフォーマンス(生産性や効率)を上げることが出来たらどんなによいでしょう。
そこで、まず仲間がお互いの強みを観察し、書き込むことの出来るシートを作成しました。私の部署は女性ばかり数人で構成されています。
その中には学生のアルバイトさんも含まれています。更に直属の男性上司も巻き込み、全員の名前と、各自が一人一人の強みを書き込むことの出来る大きな枠をつくりました。普段、職場の仲間にはついつい高望みをしてしまったり、ときに文句の一つも言ってやりたいような気持ちになることすらありますが、ここはあえて、それをぎゅっと抑える。
隣にいつもいる仲間の「強み」にだけフォーカスを合わせ、考えてもらいました。そのため、シートに記入する際にはお世辞、批判、リクエストは厳禁としました。正直に、自分の感じたまま、相手の強み、素敵だと思うところだけをいくつでも挙げてください。そしてその前に、まずは自分で感じている「自分自身の強み」を、遠慮することなく正直に書き込んでください。
この取り組みの狙いは、まず「視点を変える」ことにありました。風通しの悪い場所にいると、ついつい一つの方向でしか物を捕らえることが出来なくなってしまいがちですね。「強みだけを感じる」という取り組みによって、仲間を見る位置を変えることが出来ました。
次に、自身の強みをしっかりと認識し、それを周囲に表現できる力を養うこと。これは案外難しいことです。遠慮も背伸びも取り繕いも要りません。真実の自分としっかり向かい合ってほしいのです。また、例えば学生アルバイトさんから男性上司など、普段少し遠い距離にいる仲間をしっかりと感じてもらい、強みを味わって表現していただくことも大きな狙いの一つでした。
全員の記入が済んだら、集まった全てのシートをコピーして全員に配布しました。自分は、仲間からどのような強みを感じてもらっているか。仲間は、他の仲間からどんなふうに感じられているか。シートを読む皆の声は弾み、「あー、こういうところ、あるよねー」と大きな歓声を上げる人もいました。この取り組みの最大の狙いはもちろんここにあります。
仲間からの大きな存在承認を受けることで、今、確かに自分の居場所はここにあると、皆が実感したのでした。
こんなふうにコーチングのスキルはいろいろな場所でいろいろな形で活用することが出来るのです。ぜひ多くの人にコーチングを知っていただき、自分を、仲間を、そして世界を温かくすることが出来たら嬉しいですね。
